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甘草の里ビジョン

記事番号: 1-1385

公開日 2015年05月25日

更新日 2018年04月03日

JR塩山駅北口前に、県内でも貴重な甲州民家、国の重要文化財である旧高野家住宅「甘草屋敷」があります。

徳川幕府八代将軍・徳川吉宗の時代、高野家は幕府御用として薬用植物の甘草の栽培と管理が命じられ、幕府に納めていました。このことから、古くから「甘草屋敷」と呼ばれてきました。

昭和初期の調査で発見された甘草文書には「甘草は重要な植物」、「平安時代に常陸、陸奥、出羽国から朝廷への献上品に含まれていた」と記録されています。平安時代から時を経た現在、国産の甘草と言われるものは、甘草屋敷由来の甘草だけです。

近年、医療先進国である日本においても、漢方医薬が医療の中で重要な役割を果たしています。
しかし、約70%の漢方処方に配合される「甘草」は現在のところ、輸入が主流となっています。
このような状況下、甘草の必要性、また、甘草の国内栽培に大きな注目が集まっています。
国内最古の甘草が今も息づく甲州市では、重要文化財の旧高野家住宅・甘草屋敷由来の「甘草」を活用し、

  1. 耕作放棄地を活用した甘草の栽培
  2. 観光交流資源として活用するための特産品開発
  3. 甘草栽培発祥の地としての文化的な価値の確立

を目指し、心豊かで健康なまちづくりをスタートします。

甘草に関する現在までの状況

平成24年10月15日(月)

田辺篤市長視察「甘草栽培視察のため熊本県合志市と新日本製薬を訪問」

 

 

 

平成25年1月15日(火)、16日(水)

 田辺篤市長視察「山口県岩国市役所及び新日本製薬岩国本郷研究所を視察・訪問」

 

 

 平成25年2月14日(木)

 甘草活用懇話会委員委嘱式〔甲州市民文化会館〕

 

 

平成25年2月15日(金)

 甘草連携協定調印式〔甘草屋敷〕

 ・協定書の主な内容

 

 

平成25年2月15日(金)

 甘草連携に伴う知事訪問〔山梨県庁〕

 

平成25年5月30日(木)

 甘草試験栽培開始〔甘草屋敷他〕

 

平成25年7月24日(水)~25日(木)

全国甘草栽培協議会 第1回国産甘草栽培検討会〔甘草屋敷他〕

 

 

 

平成25年9月29日(日)

 全国甘草栽培協議会平成25年度通常総会 〔熊本県大津町〕

 全国甘草栽培協議会設立記念フォーラム 〔熊本県大津町〕

  

 

平成25年9月30日(月)

全国甘草栽培協議会平成25年度国産甘草需要・消費動向等調査検討会 〔熊本県合志市〕

  

 

平成26年3月21日(金)

平成25年度甲州市甘草セミナー講演会〔甲州市民文化会館〕

平成25年度甲州市甘草セミナー手づくりハーブ体験教室〔甲州市民文化会館〕

   

 

平成26年7月26日(土)

 

全国甘草栽培協議会平成26年度通常総会〔甲州市民文化会館〕

全国甘草栽培協議会市民公開セミナー〔甲州市民文化会館〕

   

 

平成27年2月23日(月)

 

甘草屋敷圃場等での収穫作業〔甘草屋敷等〕

   

                                   

           チップ加工された甘草                      粉末加工された甘草

   

平成27年5月16日(土)

塩山高校生との協同作業による甘草の苗の植替え作業

   

 

平成27年6月1日(月)

 

第1回甘草活用研究会〔甲州市〕

   

 

平成28年4月30日(土)

 

甘草の里づくり報告会〔甲州市民文化会館〕

   

   

 ハーブ体験教室 「ハーブティー&アロマスプレー作り」

   

   

 

平成29年2月2日(木)、3日(金)

 

全国甘草栽培協議会

平成28年度国産甘草による地域振興に向けた情報交換会 〔甲州市〕

   

 

平成29年5月20日(土)

 

塩山高校生との協同作業による甘草の苗の植替え作業〔勤労青少年ホーム〕

   

 

平成29年7月

 

甘草屋敷圃場での定植作業〔甘草屋敷〕

   

 

平成29年7月15日(土)、16日(日)

 

第8回甘草に関するシンポジウム

   

甘草関係資料

甲州市甘草の里づくりビジョン

甲州市甘草活用の展開

協定書の主な内容

甲州市における甘草の活用に関するQ&A

甲州市における甘草活用に関するQ&A

甲州市における甘草栽培の歴史を教えてください。

 JR中央線の塩山駅の北口に、国の重要文化財に指定された通称甘草屋敷と呼ばれる「旧高野家住宅」があります。

 甘草屋敷の甘草は、八代将軍徳川吉宗の時代、1720年に徳川幕府の採薬使であった丹羽正伯が同屋敷内の甘草を検分し、その結果、幕府御用として栽培と管理が命ぜられました。

 一反十九歩の甘草園は年貢諸役を免除され、その後、高野家が栽培する甘草は、幕府官営の小石川御薬園で栽培するための補給源となり、また薬種として幕府へ上納を行ったとのことです。

 甘草は重要な植物で、国内では平安時代に常陸、陸奥、出羽国から朝廷への献上品に含まれていたことが記録されており、そのころから栽培されていたと思われます。

 江戸時代には、甲州と秋田で栽培されており、中国から輸入したものと同等で立派だと記録されています。

 しかしながら、国内の栽培地で甘草が残されているのは甘草屋敷だけです。

 

 甲州市で甘草を栽培する最大の目的はなんですか?

  まず、日本の甘草で唯一、栽培の歴史がわかる古文書などの資料が残された重要文化財に指定された甘草屋敷があり、単なる産業振興策ではなく、甘草に関する歴史・文化を大切に後世に残していきたいという強い思いがあります。

 これまでも「地域の誇りうる文化である甘草を地域振興の起爆剤にしたい」との思いから、栽培にチャレンジしたところですが、中々うまくいきませんでした。

 このたび、露地栽培での技術を確立した新日本製薬(株)のご協力を得られることになりましたので、甘草屋敷を中心とした文化振興に策に、耕作放棄地対策も含めた栽培の推進、収穫された甘草を商品化する取り組み、そして観光資源へと活用していくこととなりました。

 また、高齢化率も進んでいることから、甘草栽培の最終目的を「心豊かで健康なまちづくりの推進」と定め、事業を推進していくこととしています。 

 

いつごろから甘草の栽培に取り組むことを検討し始めたのですか?

 旧高野家住宅整備の折から、当時大阪薬科大学の教授だった草野源次郎先生に、甘草屋敷由来の甘草の重要性を指摘していただいていました。

 そうしたことから、甘草屋敷由来の甘草を本格的に栽培できないかと考えていましたが、当初研究を進めた武田製薬では栽培が難しいという結果となったとお聞きし、断念せざるを得ないとも思っていました。

 平成23年には、甘草屋敷の地元の上東区の皆さんから、甘草を栽培したいとの申し出があり、フラワーポットでの栽培を行ってきたところです。また、同年に草野先生と(株)新日本医薬岩国本郷研究所長の吉岡様が甲州市を訪れ、同社において甘草屋敷由来の甘草の増殖が可能になった旨が報告されました。

 平成24年には県を通じ、耕作放棄地対策として甘草の栽培を検討してみてはどうかとの問い合わせがあり、(株)新日本医薬岩国本郷研究所長の吉岡様が本市を訪問され、甘草屋敷由来の栽培技術が確立されたことから、新日本製薬(株)と協定を結び栽培に取り組んだらどうかとの御意見を頂戴し、市役所内に職員の研究会を設置し、検討を始めました。

 その後、田辺甲州市長が10月15日に新日本製薬(株)と協定を締結し甘草の栽培に取り組んでいる合志市、1月16日に(株)新日本医薬岩国本郷研究所を訪問し、その成果を確認いたしました。

 実際に甘草の栽培状況などを見る中で、これなら甲州市でもかならず成功するとの確信に至り、新日本製薬(株)の絶大なるご協力、ご支援を得るなかで甘草栽培に取り組んでいくことといたしました。

 

 耕作放棄地対策として、どのように取り組む予定ですか?

 甲州市においても、耕作放棄地は増加傾向にあり、この対策を考えていくことは必要不可欠なことです。

 そのひとつの取り組みとして、甘草栽培を行うことで、耕作放棄地対策としての効果は上がるものと考えています。

 ただし、作れば売れる、買ってくれるということではありません。現在、甘草は輸入品と競争状態にありますので、輸入価格の上下が国産甘草の価格に影響を及ぼすことにもなります。

 そこで、甘草屋敷由来の「甲州甘草」と銘打ったブランド化を進め、外国産には負けない、文化も含めた商品とすることが重要であると考えています。 

 

当面、どのくらいの面積に、どのくらいの甘草を植える考えですか?

 平成25年度に甘草屋敷内などに試験圃場を整備して㈱新日本医薬から苗の供給を受け、試験栽培を行ってきました。1年半あまりの栽培期間を終え、㈱新日本医薬にて成分分析等を行いました。今後も一度に広い範囲に植え込むというのではなく、研究的な栽培を進めるなかで、甘草栽培に適した土地も検討し、徐々に広げていきたいと思います。 

 

市民の健康づくりにどのように活用していく考えですか?

 他の自治体とも共通の課題であると思いますが、本市の高齢化率は上昇傾向にあり、平成24年4月現在で28.8%となっており、すぐに30%台となる状況から、健康寿命を延ばすための効果的な対策を展開することが重要と考えています。

 甘草をはじめとし、広く野草・薬草を食生活に取り入れることで、病気を予防する生活習慣の確立に資することへの期待や、お年寄りが甘草づくりに取り組んだり、新たな商品開発を行うことで収入の増加が図られ意欲も高まるのではないかと感じています。

 そうした活動の結果として、医療費の抑制にもつながれば一石三鳥になると期待しています。

 

どのような商品開発を考えていますか?

 薬用に使える部分は㈱新日本医薬が薬として活用する予定です。また、薬用以外の部分は使用目的に応じた加工が必要となるため、収穫量を見ながら目的に応じた形で加工し、試作品の作成を行いたいと考えています。いろいろな加工会社、製造会社と協議し、商品化を目指します。

 

 大学や研究機関との連携は考えていますか?

  甘草を活用した新たな商品化や温泉での効能・効果を調査する上では、大学等の研究機関との連携や、食品会社との連携は欠かせないものと考えています。

 大学や企業、研究機関等がもっている優れた技術・知識・設備等を活用すれば、より効果的に新たな商品開発を実現できる可能性があります。

 今後、薬学や健康・スポーツ関係の大学や研究機関との連携を模索していきたいと考えております。

 

連携協定では、山梨県が立会人となっていますが、山梨県の役割は何ですか?

  今後、耕作放棄地対策を進めるうえでの支援はもちろん、近い将来には新日本製薬(株)に株を分けてもらうのではなく、直接、育苗から育成管理を担う人材と施設の整備が必要になってくることから、そうした対策への支援を期待しております。

 さらに、甘草を甲州市だけの特産とするのでなく、山梨県の特産とすることも考えられますので、その際には県のお力をお借りして参りたいと考えております。

 

新日本製薬では、国内の自治体と協定を結んでいますが、そうした自治体との連携は考えているのですか?

 

 新日本製薬㈱、㈱新日本医薬、熊本県合志市、新潟県胎内市、青森県新郷村と本市で平成25年度に「全国甘草栽培協議会」を立ち上げ、栽培技術の確立、商品化への検討、情報交換を行っております。今後も連携して甘草のまちづくりを進めていきます。

 

田辺市長は、合志市や岩国の研究所を視察していますが、その感想は?

 まず、甘草屋敷由来の甘草が、遠く熊本や岩国の地で、大きくそして丈夫で、大切に育てていただいていることに感銘を受けました。

 露地栽培は非常に難しいといわれていた甘草の栽培技術を確立した新日本製薬(株)には、感謝と尊敬の念をいだかずにはいられません。

 合志市では、荒木市長から甘草栽培の意義、市民の健康づくりに対する思いをお聞かせいただくとともに、実際に畑を見学させていただき「これなら甲州市でもいける」と確信を持つことができました。

 また、(株)新日本医薬岩国本郷研究所では、甘草屋敷由来の甘草の株から系統内選抜したストロンを挿木する栽培や、耕作放棄地であった場所で、園芸用ポットを活用したカンゾウ栽培の状況を見学し、さらに本市における栽培の可能性を深めることができました。

 新日本製薬グループと関係する全国の自治体で連携協力することで国産甘草の可能性をさらに高めることができると実感することができました。

 

甘草はなぜ希少価値なのですか?

  「甘草」は消炎・鎮痛効果に優れているほか、他の生薬の効能を調整する作用があり、大部分の漢方薬に使用されている重要生薬です。

 しかし、現在供給されている甘草の大部分は中国東北部の半砂漠地帯で自生するものを採取しており、漢方薬等に使用される薬用植物の約8割が中国を中心とした輸入に頼っている現状です。

 しかも、多年草である甘草は、十分な有効成分(グリチルリチン)を含有するためには少なくとも5年以上を経た根を採取する必要があります。また、その消費量が増加したため、資源の枯渇も懸念されています。そのため、中国政府は採取制限を強化し、輸出規制も設けています。

 その結果、世界的な需要の高まりを受け輸入価格が高騰しており、国内の安定供給に懸念が生じています。国内での薬用植物の栽培・生産の拡大は急務となっています。

 このような特徴から甘草は長らく栽培技術の確立が困難でしたが、新日本製薬(株)が高品質の品種で採算性の高い栽培技術を確立しました。

 なお、新日本製薬(株)が保有する甘草の種苗は甲州市の甘草屋敷に由来したものであり、「生物多様性条約」批准以前から国内に現存することが確認されています。これは、採算性を含めた国内生産実現に向けて大きな利点となるものと考えています。

 

お問い合わせ先

観光商工課
郵便番号:404-8501
住所:山梨県甲州市塩山上於曽1085番地1
TEL:0553-32-5091/交流イベント担当:0553-32-1000 /0553-32-5000
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