記事番号: 1-2216
公開日 2020年02月25日
更新日 2020年11月27日
これまでの施政方針等についてお知らせいたします。
【甲州市議会9月定例会】〔令和5年8月29日〕
令和5年9月定例会の開会にあたり、議員各位には、提案いたしました議案のご審議をいただくことに対しまして、心から敬意と感謝を表するものであります。提出案件の説明に先立ち、私の所信の一端と市政の概要を申し述べ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。
関東甲信地域は先月下旬に梅雨明けしましたが、本年も梅雨前線豪雨と線状降水帯が猛威を振るい全国各地で大きな被害が発生しております。被災された方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧を祈念するものであります。これから本格的な台風シーズンを迎えるにあたり、市民の皆さまには日ごろより災害への備えと、いざという際には、迅速な行動によって自らの生命、財産を守っていただくようお願いいたします。
それでは主な施策・事業等の状況について申し上げます。
まず防災についてであります。9月1日は「防災の日」です。台風、地震等の自然災害への認識を深め、これに対処する心構えを準備するために制定された日であり、関東大震災から100年の節目を迎えております。本市の総合防災訓練につきましては、ここ数年コロナ禍によって縮小実施でありましたが、本年度は通常実施を予定しております。市内各行政区におきましても、自主防災会、防災リーダーを中心に、地域の実情に応じた防災訓練の実施をお願いいたします。
次に、令和4年度決算及びその他の主な施策・事業等の状況について申し上げます。一般会計の令和4年度決算につきましては、引き続きコロナ禍にあるなかで、生活困窮者緊急支援金、物価高騰緊急支援給付金、低所得者子育て世帯への臨時特別給付金の給付、甲州市地域応援商品券事業等、市民の皆さまの経済的負担の軽減を図ってまいりました。また、勝沼中学校大規模改造事業等、公共施設等総合管理計画に沿った公共施設の適正な管理を行うとともに、塩山駅前案内所移設事業、塩山テニスコート芝張替え事業、市役所駐車場改修事業等、利用者の利便性を考慮した事業を展開してまいりました。 地方債現在高は、前年度末から16億円余り減少し約186億8,300万円、基金現在高は、ふるさと納税寄附金が好調に推移し、12億1,900万円余り増加の約56億4,800万円とするなど、健全財政の維持にも意を注いでまいりました。
地方公共団体の財政状況を、統一的な4つの財政指標で明らかにした「財政健全化判断比率」につきましては、すべての会計で黒字であり、資金不足は生じなかったため、「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」は算出されませんでした。また、「実質公債費比率」は、0.7ポイント減少し15.2%となり、さらには、「将来負担比率」は、28.9ポイント減少し61.9%と改善されたところであります。今後の財政運営につきましては、ウクライナ侵攻等に起因する原油価格をはじめとした物価高騰・経済対策等への対応や、地方税の確保、ふるさと納税の推進による新たな財源確保等、行財政改革に取り組むなかで、引き続き、持続可能な健全財政を維持してまいります。
次に、DXの推進についてであります。昨年8月から活動している、本市職員で構成するDX推進プロジェクトチームから、今般DXの実現に向けた、「電子決裁等の導入について」ほか4件の提案を受けたところであります。引き続き、デジタル技術を活用した業務の効率化を図るとともに、デジタル技術を利用した行政サービスを提供することで、市民の皆さまの利便性の向上につながるよう積極的に進めてまいります。
次に、ふるさと納税への取り組みについてであります。昨年度、本市を応援していただく全国の皆様から件数で約21万9,000件、金額で31億4,600万円余のご寄附をいただき、前年度比122%の実績となりました。本年度につきましても、現在、14億円を超えるご寄附をいただいており、更なる「甲州市ファン」とリピーターの確保に努めている状況であります。また、国では本年6月にふるさと納税の指定制度についての指定基準を改正し10月から適用することとしていることから制度に沿った中での事業の推進を図ってまいります。
次に、交通安全対策についてであります。道路交通法の改正により、すべての自転車利用者に対して乗車時のヘルメットの着用が努力義務となったことから、着用促進の一助となるよう購入費用の一部を補助することといたしました。
次に、こども家庭センターの設置についてであります。子ども家庭総合支援拠点と子育て世代包括支援センターの双方の機能や役割を維持した上で、全ての妊産婦、子育て世帯、子どもへの一体的な相談支援を行う機能を有する「こども家庭センター」について、来年4月の設置に向け準備を進めているところであります。
次に、軽・中等度難聴者補聴器購入費助成事業についてであります。聴覚障害を起因とする認知症、うつ病等の予防及び経済的負担の軽減を図るため、身体障害者手帳の交付対象とならない18歳以上の難聴者に対し、補聴器の購入費用の一部を補助することといたしました。
次に、電子版かかりつけ連携手帳電子決済モデル推進事業についてであります。重度心身障害者の病院窓口での現金支払いを不要とする県のモデル事業であり、対象者の負担軽減や利便性等を検証するため本市も事業に参加することといたしました。 事業効果を高めるため、重度心身障害者医療制度の受給者で対象となる皆様には、参加をお願いするものであります。
次に、地域包括支援センターについてであります。来年度から外部委託による運営を計画している「地域包括支援センター」について、公募型プロポーザル方式により委託事業候補者を選定したところであります。今後、円滑に事業の委託ができるよう、選定した事業者と詳細な協議を行うとともに、業務の引継ぎなど必要な準備を進めてまいります。
次に、新型コロナウイルスワクチン接種状況についてであります。新型コロナウイルスの感染拡大防止と重症化予防のためのワクチン接種事業については、現在、65歳以上の方や64歳以下で基礎疾患を有する方などを対象とした、無料のワクチン接種を実施しております。また、追加接種として9月20日以降、生後6か月以上の希望者すべての方を対象に、オミクロン株対応のワクチン接種を開始します。今後も国の方針に沿ってワクチン接種を実施してまいります。
次に、地域医療体制についてであります。甲州市立勝沼病院については、公立病院が担うべき役割や今後の超高齢社会での持続可能な医療提供体制の確保等の観点から、甲州市地域医療体制審議会において検討を頂いているところであります。また、地域医療体制基本計画につきましても、国が求める公立病院経営改革プランに基づく見直しを図っております。
次に、環境政策についてであります。ゼロカーボンシティの実現に向け、本年度、市民文化会館屋上へPPA事業による太陽光発電システムの設置を行うため、過日、プロポーザル方式により委託事業候補者を選定したところであります。システムの設置により温室効果ガスと電気料の削減、また災害時の非常用電源としての活用を図ってまいります。
次に、農家に対する支援事業についてであります。 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金のうち物価高騰対策支援分として、資材、燃料等、物価高騰により圧迫を受けている農業経営の一助としていただくため、一定の要件を満たす市内農業者に対し、給付金による支援を行うことといたしました。また、やまなし産地生産基盤パワーアップ事業やモモ産地競争力強化支援事業等、国・県の補助事業を有効活用しながらフルーツ王国やまなし、果樹産地のトップランナーとして一層の基盤整備を図ってまいります。
次に、イベントの開催についてであります。本年で第70回を迎える「甲州市かつぬまぶどうまつり」については、10月7日に開催いたします。特別企画として世界農業遺産認定に関連したイベントを実施するなど、本市の魅力を県内外の多くの皆様に感じていただく内容とする予定であります。また、「第18回甲州市およっちょい祭り」については、昨年の縮小開催から通常規模での開催を予定しております。同時開催で菅田天神社の所有である国宝「小桜韋威鎧兜大袖付」通称「楯無の鎧」の公開など「塩むすび」を主会場として10月22日の開催に向け準備を進めております。
次に、甲州市商工業振興計画の策定についてであります。本年度が計画の最終年度であることから、今期の計画の評価、検証を行う中で、市内商工業者のアフターコロナ対策や雇用対策、経済対策等の社会情勢を考慮しながら、令和6年度を初年度とする次期計画の策定作業を進めております。
次に、地域活性化についてであります。民間企業における勝沼町菱山地内のホテル及びレストランの建設についてであります。事業者とは、これまで協議を重ねてまいりましたが、過日、開発行為の申請が提出されたところであり、計画では、2025年秋に開業予定となっております。今後、市内観光発着の拠点の一つとなり大幅な観光客の増加が見込まれることから大変期待しているところであります。
次に、インフラ整備についてであります。まず、塩山駅南側における都市計画道路の事業化へ向けた取り組みについては、本年度、県と共同による本路線の調査を行っており早期事業化へ向けた取り組みを、より一層推進してまいります。 また、向嶽寺から岩手ランプへのアクセス道路については、 西関東連絡道路の開通以降、岩手ランプへの通行量増加や渋滞が続いている状況であり、市民の通勤・生活・物流・観光など様々な面で、より安全に利用できる道路となるよう「峡東地域の道路ネットワーク勉強会」を通じ、事業化へ向け県と協議を進めてまいります。
また、水道事業については、公営水道が未整備の上下小田原地区への水道の整備について、上萩原の浄水場から、重川を渡り、既に建設が完了している裂石地区の上小田原配水池へ送水する試験を今秋から開始します。また、引き続き下流への配水管工事を進め、早期に給水できるよう整備してまいります。
次に、学校教育についてであります。本年度は「英語教育改善プラン推進事業」、「リーディングDXスクール推進事業」、「道徳教育研究推進事業」などの国・県の研究指定事業に5校が取り組んでおります。これらの研究指定事業を着実に進め、指定校のみではなく市内全ての学校に研究内容を広げ、次代を担う子どもたちの学びと成長を促進する施策を、着実に進めてまいります。
次に、学校施設についてであります。昨年度からの継続事業として実施している、勝沼中学校大規模改造事業につきましては、10月には工事が完成の見込みであります。塩山中学校大規模改造事業につきましても、来年度までの継続事業として実施しており、生徒たちがより良い環境で学習や生活ができるよう、安全・安心な施設整備を進めてまいります。
次に、中学校運動部活動地域移行についてであります。本年7月にスポーツ団体の長、学校長などを委員とする「中学校運動部活動地域移行推進委員会」を開催し、現状の部活動の問題点や今後の方向性などについて検討いただいたところであります。また、今月には、地域移行コーディネーター2名が市内4中学校を訪問し、現場の指導者や部活動中の生徒の声を直接聞き取るなど、現状把握や問題点の整理を行っております。
次に、勝沼ぶどうの丘についてであります。 改修工事が完了した展望テラスにおいて、「世界農業遺産認定1周年記念イベント」や「サウンドフェス」を実施し、大勢のお客様にお越しいただきました。また、アフターコロナを見据えた観光バスの誘致強化により、バーベキューガーデン部門の月間売上が500万円を超えるなど、成果が表れてきております。秋のトップシーズンにむけ、更なる誘客活動を行ってまいります。
次に、本定例会に提案いたしました補正予算案の概要について、ご説明申し上げます。一般会計補正予算第4号は1,466万1千円増額し、補正後の額を199億6,548万3千円といたしました。本補正は、勝沼中学校大規模改造事業等であり、建築主体工事の設計変更による増工等であるため、工事期間を確保する必要があることから本日の議決をお願いするものであります。補正予算第5号は、11億5,769万5千円増額し、補正後の額を211億2,317万8千円といたしました。続いて、特別会計であります。国民健康保険事業特別会計ほか3会計で1,005万5千円減額し、81億2,928万円といたしました。また、企業会計につきましては、上水道事業会計ほか2会計において収益的収入を830万3千円、収益的支出を961万4千円減額しております。これら補正予算案の他、本定例会におきましてご審議等をお願いいたします案件は、条例案3件、その他案件1件、決算15件、報告事項3件であります。よろしくご審議のうえ、ご議決賜りますようお願い申しあげます。
以上、主な施策・事業等の概要を申し述べさせていただきました。
最後に、私事となりますが、令和2年2月、「新時代へ挑戦」チャレンジウイズワンチームいわゆる「新時代をみんなで創造する」を基本に、市民の皆さまをはじめ、各方面から力強いご支援と温かいご厚情を賜り、甲州市長に就任し、以来、「大いなる精神、静かなる忍耐」を政治信条として、これまで3年半の間、市政の舵取りを行ってまいりました。
令和2年は新型コロナウイルス感染拡大により出口の見えないトンネルの中でありましたが、新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、甲州市民バスの新車両導入や県内では一早く取り組んだGIGAスクール構想による小中学校のICT端末の整備を実施しました。令和3年は、選挙時に市民の皆さまとお約束した小中学校の給食費無償化の実現や防災危機管理室の設置など、令和4年は「峡東地域の扇状地に適応した果樹農業システム」が世界農業遺産に認定され、また、大日影トンネル遊歩道の再開の決定など各般の施策を展開してまいりました。
市長として、常に市民の皆さまの住民福祉の向上と地域振興に全力を傾注してきたところであります。こうした中、私の市政運営に評価と期待をいただくとともに、是非引き続き市政を担ってほしいとの要請もいただき、改めて身の引き締まる思いであり、大変重く受け止めたところであります。
先行きが不透明で将来の予測が困難な時代にあって、人口減少や少子高齢化対策をはじめ、防災対策、地域医療・福祉・教育の充実、デジタル化の推進など広範多岐にわたる課題の解決に向けては、私自身、いまだ道半ばであると考えております。
私は、子どもたちが元気に遊び、そして学ぶ。若者たちが明るく未来を語り合う。高齢者の皆さまが明るく楽しく幸福感を感じる。地域の振興と活性化のため、引き続き、甲州市のリーダーとして全身全霊をかけて市政の舵取りを担わせていただきたいと考え、年明けの市長選に立候補することを決意いたしました。
今後も甲州市の更なる発展のため、引き続き全力で取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願いするものであります。
これまでの施政方針等
甲州市議会 施政方針等
- 令和5年6月定例会 市政の概要〔令和5年甲州市議会6月定例会〕[PDF:274KB]
- 令和5年3月定例会 施政方針〔令和5年甲州市議会3月定例会〕[PDF:339KB]
- 令和4年12月定例会市政の概要〔令和4年甲州市議会12月定例会〕[PDF:283KB]
- 令和4年9月定例会 市政の概要〔令和4年甲州市議会9月定例会〕[PDF:212KB]
- 令和4年6月定例会 市政の概要〔令和4年甲州市議会6月定例会〕[PDF:274KB]
- 令和4年3月定例会 施政方針〔令和4年甲州市議会3月定例会〕[PDF:194KB]
- 令和3年12月定例会市政の概要〔令和3年甲州市議会12月定例会〕[PDF:280KB]
- 令和3年9月定例会 市政の概要〔令和3年甲州市議会9月定例会〕[PDF:332KB]
- 令和3年6月定例会 市政の概要〔令和3年甲州市議会6月定例会〕[PDF:323KB]
- 令和3年3月定例会 所信表明〔令和3年甲州市議会3月定例会〕[PDF:601KB]
- 令和2年12月定例会市政の概要〔令和2年甲州市議会12月定例会〕[PDF:370KB]
- 令和2年9月定例会 市政の概要〔令和2年甲州市議会9月定例会〕[PDF:334KB]
- 令和2年6月定例会 市政の概要〔令和2年甲州市議会6月定例会〕[PDF:405KB]
- 令和2年3月定例会 所信表明〔令和2年甲州市議会3月定例会〕[PDF:336KB]